この記事では経理職ではない私の視点から、簿記2級を取得するメリットを紹介しています。また取得前に考えていたメリットが、取得後には実際どうだったのか?ということも合わせてお伝えします。
経理職以外が簿記を取るメリットってなに?
簿記2級は無駄ってほんと?
実際に取得して感じたメリットはある?
この記事では、そんな悩みを解決できます。
なぜなら、経理職ではない私が合格して感じたメリットと、勉強前に考えていたメリットを比較しているからです。
そこで今回は、一般に言われている簿記2級のメリットと、経理職ではない私目線で簿記2級のメリットを紹介します。
この記事を読み終えると、簿記2級のメリットを理解でき、勉強するモチベーションが高まるはずです!
簿記2級の一般的なメリット
進学・就職・転職に有利
経理職ではなくても、日商簿記2級は進学・就職・転職に有利です。
資格自体に知名度があり、勤勉さ・計画性などをアピールできる資格になるからです。
実際に簿記2級の合格率は20%前後で、4人に1人しか合格できない難易度の試験です。
“勤勉さ”は言葉だけで伝えるのは難しく、私自身も就職活動では苦労していました。
資格は”勤勉さ”を客観的に伝えられる最も簡単なものになるんです。例えば「漢検一級を持っている」って友達がいたら、真面目に頑張ったんだなと思いますよね。
また簿記2級は「企業が応募者に求める資格ランキングトップ10」で第1位を獲得しており、企業からも評価の高い資格の1つであると言えます。
このように、客観的にあなたの勤勉さをアピールできる資格であり、企業からも評価の高い資格であることから、簿記2級取得者は進学や就職・転職活動を有利に進めていくことができます。
数字に強い人として判断
簿記2級レベルになると、数字に強い人として見てもらえます。
なぜなら、簿記2級の理解には中学数学レベルの基本知識が求められるからです。
中高生の塾講師をしていた私の感覚からしても、簿記2級に求められる数学の知識は、中学卒業〜高校1年レベルだと思います。
例えば、苦手な人が多い”割合”の計算や“原価・売値の関係性”などが簿記では必須の知識。
だから、簿記2級を取得できれば、“人並みに数字に強い”と堂々と言えます。
株式投資に応用が可能
耳にしたことがあるかもしれませんが、簿記2級の学びは株式投資に活かせるようになります。
簿記2級の勉強が一通り終わると、決算書 (財務諸表) をほぼ完璧に読めるようになるからです。
例えば、私が投資判断する際には、IR BANK (外部サイトに飛びます) という決算 (財務諸表) の情報をまとめているサイトを使います。
簿記2級を学ぶと、IR BANKで見られる用語の大部分を理解できるのはもちろん、示されている数字の裏にどんな取引があるかイメージできるようになるんですね。
このように投資の世界では、簿記2級の知識を持って、上の画像を理解できるのは大きなアドバンテージ。
このように、簿記2級は株式投資に活かすことのできる資格です。
※株式投資は簿記2級を取得したからといってすぐに手を出せるものではありません。投資に必要な心構えやリスク管理を学ぶ必要があります。その入門書に「本当の自由を手に入れるお金の大学」や「マンガでわかる最強の株入門」という書籍はたいへん参考になります。
簿記2級の知識をフル活用して株を購入する方法は「初心者が儲かる株を見極める超具体的な7ステップ」で紹介しているので、ぜひチェックしてください。
キャリアのファーストステップ
進学や就職活動に有利なことで注目されがちな簿記2級ですが、それを土台にキャリアを築くことができるというメリットも忘れてはいけません。
例えば、簿記2級の次のステップとして考えられる資格はたくさんあります。
- 日商簿記1級
- 公認会計士
- ファイナンシャルプランナー (FP)
- 税理士
- 中小企業診断士
将来的に、会計職などへのキャリアが開けることも、簿記2級の大きなメリットでしょう。
簿記2級のメリットはない?無駄だと言われる理由は?
どうやら「簿記は無駄な資格。時間とお金がもったいない」という考え方もあるようです。
その中から、私も取得前に感じていた不安について紹介します。
意見1:簿記2級は取得者が多くて希少性がない?
結論から述べると、簿記2級は現在でも希少性のある資格です。
なぜなら、100人いたら1人が持っているか持っていないかという資格だから。
たしかに、簿記2級には毎年2万人前後という多くの受験者が合格しています (商工会議所HPの2級受験者データ ※外部サイトに飛びます)。
単純計算で、簿記2級を取得している社会人は50万人います (最近25年間の試験に合格した人が現在も就業中として、2万人/年×25年)。
しかしながら、日本の全就業者6650万人 (出典:総務省HP) に占める50万人の割合は1%未満であり、もし同僚が100人いたら、1人が簿記2級を持っているかいないかの計算になります。
この数字を見るに、実際はまだまだ希少性がある資格であると言えそうですね。
また、ただ希少性が高いだけならマイナーな資格を取るだけでも良いかもしれません。
しかし、ここまで紹介してきたように、簿記2級は実務や実生活に活かすことができるので、実用的でもあります。
これこそが、簿記2級が高く評価されている理由なのでしょう。
意見2:誰でも取得できる簡単な資格?
至るところで”簿記2級は良い”と聞くので「だれでも取得できる簡単な資格なのでは?」と漠然と思っていたこともあります。
しかし、実際に勉強してみると簡単なんてことはないので、安心して (?) 勉強してください。
実際に、簿記2級の合格率は20~30%と、受験者の4人に3人が不合格になるくらい難しい試験になっています。
知名度があるからといって、決して簡単な資格ではないので”誰でも楽に取れる”というのは大嘘です。
簿記2級に合格して気づいた非経理職目線のメリット
次に、経理職ではない私が”取得前に考えていた簿記2級のメリット”と”実際に取得して気づいたメリットや考えの変化”を紹介します。
あなたも経理職に就くつもりがないなら、私の考えの変化が参考になるかと思います。
取得前に考えていたメリット | 取得後に気づいた考え方の変化 |
株式投資に活かすことができる | →投資判断に使える用語を深く理解できる(先述したメリットを参考)。 それらの分析をする力は身につかない。 |
所得税や保険、その他の税金についても理解が深まる | 所得税・消費税・法人税など、税金の名称が耳馴染みになる。課税率や課税条件など、具体的な内容の理解には自主的な勉強が必要 (ファイナンシャルプランナーの勉強など)。 |
家計管理に強くなる | 企業のお金の管理に比べると家計管理は簡単。学んだことを実践したい性格なら、家計管理 (特に記録) はプロになる。 |
ー | 理解できなかった企業や社会の仕組みを理解できる。 |
取得前に考えていたメリット | 取得後に気づいた考え方の変化 |
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株式投資に活かすことができる | →投資に使える用語を深く理解できる(先述したメリットを参考)。 それらの分析をする力は身につかない。 |
所得税や保険、その他の税金についても理解が深まる | 所得税・消費税・法人税など、税金の名称が耳馴染みになる。課税率や課税条件など、具体的な内容の理解には自主的な勉強が必要 (ファイナンシャルプランナーの勉強など)。 |
家計管理に強くなる | 企業のお金の管理に比べると家計管理は簡単。家計管理 (特に記録) はプロになる。 |
ー | 企業や社会の仕組みを理解できる。 |
もともと私の目的は「株式投資に活かしたい・お金に関して詳しくなりたい」などと漠然としたものでした。
しかし実際に学んでみると、簿記2級のメリットは”狭く深く”なものであることが分かってきました。
例えば、株式投資に活かすという点では、投資に必要な用語のそれぞれにめちゃくちゃ詳しくなりました。取引の様子さえ目に浮かびます。
しかし、分析能力は育ちません。あくまで簿記はお金の流れを記録する技術であり、分析する技術ではないからです。
このように、”用語を深く理解できるが、分析力は学べない”という一長一短な面があります。
千里の道も一歩から
また、意外だったメリットとして、企業や社会の仕組みを”お金の流れ”という視点から捉えられるようになることが挙げられます。
例えば、(言われると当たり前なのですが) 企業は”利益につながることにしかお金を使わないのだ”と改めて認識させられました。
具体的には、CMを見た時に「この広告はどれだけ利益が出ているのだろうか?」とか、経済新聞で「新分野に○億円の投入」と見た時に「その分野は今後利益がでそうなんだな」とか考えたりするようになりましたね。
このように、簿記2級を学ぶことで、株式投資の基礎知識やきっかけ、社会や企業を見る違う視点、他にも家計簿管理や税金に関する考え方を養うことができたと思っています。
さっそく、株式投資の決算情報をもとに今月も株を購入しましたし、家計簿をつけ始めたことで今月は5000円も無駄な出費に気付くことができまして、すでにリターンを感じ始めています。
最後に、簿記2級のメリットを最大限活かすための勉強法を紹介します。
簿記2級によるメリットを最大限活かす勉強法は?
ここまでお話ししたように、簿記2級は資格そのものと同じくらい、取得する過程で得られる知識や技術に価値があります。
だから私は、2つの理由から独学ではなく講座受講をオススメしています。
現役講師から聞くことができる”簿記現場”の生の声
通信講座を利用すると、”現場で簿記がどう活用されているか“などの生の声を聞くことができます。
実生活にどう関係するかがわかると、スルっと覚えやすいんです。
また簿記を単なる資格ではなく、普段の生活にどう活かされているかがわかった方が、取得後に「勉強してよかったな」とメリットを感じやすくなるでしょう。
以上のように、楽に覚えられたり、実生活と簿記の繋がりを強く感じられるようになったりするので、通信講座をオススメしています。
独学+10,000円ほどで受けられる通信講座もある
講座を利用するとなると、気になるのはやはりお値段ですよね。
しかし、最近は20,000円前後で受講できる講座があります。
独学の合格に必要な費用は10,000円と言われているので、独学費用に+10,000円するだけでプロの授業が受けられる可能性があるんです。
おすすめの通信講座については「簿記2級オスススメの通信講座は?私がクレアールを選んだ理由」にまとめていますので、ぜひチェックしてください。
簿記2級のメリットを知ってから合格を目指そう!
この記事では、経理職ではない人が簿記2級を取得して感じたメリットを紹介しました。
株式投資や家計の管理など実用的なメリットはもちろんのこと、社会や企業に対する理解が深まるという点で学びの過程にも価値がある資格だと思います。
しかし、私のように簿記を実生活に活かすことができたのは、簿記と実生活との関係を意識しながら勉強させてくれた講師の方々のおかげです。
簿記の勉強を単なる暗記にしないためにも、通信講座の利用を強くお勧めしています。
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